2006年09月24日

次期政権の政策運営の焦点

クレディ・スイス証券が次期政権の展望についてのレポートを出しています。これは9月8日に出されたものでまだ安倍に決まっていなかった時の話なのですが、かなりシュールなものになっているので紹介してみたいと思います。以下はクレディ・スイス証券「日本経済ウィークリー(2006年9月8日)」からの引用(一部抜粋)です。

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経済政策アップデイト

次期政権の政策運営の焦点

安倍官房長官が次期首相に選出される可能性が日増しに高まっている。同氏が次期首相になると仮定した場合、次期政権の政策運営の焦点は何か。ポイントは、憲法改正を優先する次期政権では、税制改革や金融改革が遅延するリスクがあるということである。

1.憲法改正論

現政権の最大の政策目標は郵政民営化であったが、次期政権のそれは憲法改正となるだろう。憲法改正における焦点は、極東地域での有事を受けた集団的自衛権の行使の容認である。なお、憲法改正と平行して、国家安全保障会議の創設や防衛庁の国防省への格上げなどが検討される可能性がある。

次期政権は、2008 年度中の憲法改正を目指すのではないかとみられる。2009 年初の米国新政権の誕生によって、極東地域の地政学に変化が生じるリスクを意識するものと考えられるからである。

次期政権における憲法改正論は、日本の防衛力強化に対するアジア近隣諸国の懸念を強めることになるだろう。現政権における首相の靖国神社参拝問題に比べてアジア諸国の反発は強まる可能性が高い。

一部には、次期政権が、現政権下で外交関係が悪化した中国や韓国との関係改善を図るのではないか、との見方もある。我々は、こうした見方に特に異論を唱えるつもりはないが、そうした関係改善姿勢は表面的なものに止まる可能性があることに注意しなくてはならない。

2.消費税増税論と金融政策

次期政権は、来年夏(7 月)に予定されている参議院選挙の機会を利用して、憲法改正の是非を国民に問うことになるだろう。なお、衆議院が解散され、衆参同時選挙となる可能性が高い。

憲法改正は、国民投票を必要とするような重要課題である。このため、次期政権は、来年夏の選挙では、消費税増税を打ち出せないとみられる。選挙の争点を分散させられないこと、選挙での敗北は許されないこと、がその背景である。

2007 年夏の衆参同時選挙で議論できない以上、2008 年度の消費税増税は不可能であろう。従って、消費税増税は最短でも2009 年度ということになる。

ただ、2009 年度に消費税増税が行われる可能性は高くない。2009 年には、長期的な社会保障制度のサステイナビリティを分析するための「財政再計算」(5 年ごと)が実施され、その結果、公的年金の給付率引き下げが検討される可能性があるからである。消費税増税については、2010 年度以降となる可能性がある。

消費税増税が2010 年度以降に先延ばしされるとすれば、財政再建(国のプライマリーバランスの2011 年度までの黒字化)は、高い経済成長と持続的な歳出削減を要求する。

2007 年夏の選挙を前に、政治力学的にみれば、2007 年度の政府支出が幾分増加する可能性があるが、2008 年度以降は、支出の削減が再加速する見込みである。地方交付税や医療費が削減の対象となるだろう。

経済の高成長による税収の増加を企図する次期政権は、低金利政策の長期化を望む可能性が十分にある。このため、財務省の一部や日銀との間で、新たなバトルが展開される可能性がある。

財務省の一部や日銀は、低金利の長期化による弊害(不動産インフレの昂進、企業設備投資の行き過ぎ、家計資産の現預金離れによる長期金利暴騰など)を懸念しており、段階的な金利水準の正常化が適当であると考えている。弊社は、現状では、日銀の独立性を前提に、2008 年秋までに、政策金利が1.5%程度引き上げられるとの見通しを立てているが、低金利派である中川自民党政調、竹中総務大臣の次期政権におけるポジション如何では、そうした政策金利見通しを変更せざるを得ないかもしれない。


まだ3.金融システム政策についてと続きますが、気になるのはとりあえずここまでなので、ここで切っておきます。

さて、1の憲法改正については、2008年までの成立を目指すというのは確かにそうなのではないかと思います。本文中には極東地域の地政学的リスクと書かれていますが、中国が力をつけてきている現在、次のアメリカ大統領が民主党、もしくは共和党でも穏健派から出て極東の安全保障を根本的に考え直すという話になる可能性も有り得ますし、出来ることなら2008年までにどうにかしたいというのが本音でしょう。

では次に2の消費税増税論と金融政策についてですが、ここでクレディ・スイスの議論の特徴が出ているのではないかと思います。2007年は衆参同日選挙になると予想しているのは非常に興味深い。確かにこのままだと参院選での自民党の負けはほぼ確定してしまいますし、いっそのこと同日選挙に打って出るというのは言われてみると確かに有り得る話です。しかもその選挙の論点を憲法改正と予測しているのも面白いです。あと1年かけて世論に働きかけていけば、ここで勝利をおさめて憲法改正と参院選という問題を一挙に解決出来るかもしれません。消費税についてはその後ということなのでしょう。

この予想が当たるかどうかはまだ暫く様子見だと思いますが、この予想が相当真に迫っていると思うのは私だけでしょうか?

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posted by 正弘 at 23:10| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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