2005年10月04日

道路特定財源の彼是

 小泉純一郎首相が道路特定財源の年内見通しを指示したことで、基本方針策定に向けた関係省庁間の綱引きが活発になっています。財務省は道路予算の一段の縮小を狙って使途を限定しない一般財源化を主張。国土交通省は現状維持を模索するなど各省の利害は交錯しており、まだまだ先が見えない状態です。

 道路特定財源は揮発油税、自動車重量税、石油ガス税などで構成され、国だけで3兆5千億円、地方を合わせれば5兆7千億円に上り、これを一般財源化すれば実質的な歳入増は消費税の2%超引き上げに相当すると言われます。これを今後高齢化社会の進展によりますます上昇が見込まれている社会保障費に振り分けることができれば、国民にとっても大きな負担減になるでしょう。

 しかし、財源を確保したい国交省はこれに強く反発しています。国交省は過去にも道路財源の見直しの話が持ち上がった際にも徹底抗戦した経緯があります。また、揮発油税や自動車重症税は、道路整備の財源不足を理由に法律上の税率よりも高い暫定税率がかけられており、一般財源化するのなら減税をすべきという意見も強く、事態を一層複雑なものにしています。財務相としても暫定税率を廃止すると2兆円を越す税収減となり、望ましいものではないでしょう。

 そこで浮上してきたのが、現在の税額を維持したまま税収の使途を道路整備以外にも拡大する構想です。自民党の久間総務会長も「環境対策などに持っていくような知恵を働かせるのはどうか」と「環境税」に転換する案を示唆。これは経済界も容認しやすいと見られます。

 それまで権益を持っていた族議員も、綿貫氏や亀井氏が自民党を辞め、道路調査会長の古賀誠氏も「道路特定財源は聖域ではない」と述べるなど、徐々に力を失ってきているようです。これは4年間に及ぶ小泉首相の「抵抗勢力」との戦いの結果でしょう。また今回の選挙結果で財務省の権限の相対的な増加も考えられ、今後改革は一層進むと思われます。日本国民は小泉首相の改革を支持したと考えられるのですから、その期待に応えられるよう小泉首相は頑張ってもらいたいものです。






posted by 正弘 at 07:36| 東京 ☔| Comment(6) | TrackBack(2) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
道路特定財源の受益と負担の関係を再考する必要があると思いますね。
道路特定財源はあくまで「道路利用者」から「道路整備のため」に徴収してきた税金です。
一般財源化すること、道路利用者に課税すること、この二つをブリッジする論拠があるとは思えません。
このような財務省の横暴を認めるわけにはいかないでしょう。
これは「権益」という次元ではなく、税金のあり方として当たり前の事だと思います。
Posted by akira at 2005年10月04日 21:32
 コメントありがとうございます。医療なんかもそうなのですが、本当に財務省の権限が強化されていることが目に見えてきていますよね。

 個人的な意見なのですが、原油高や二酸化炭素排出量の問題が深刻な状況なので、車のエネルギー効率を増したり、ハイブリッドなどの代替エネルギーの開発のためなどに文部科学省に資金を回したりすることが出来たら、何とか受益者負担にならないでしょうか?
Posted by 正弘 at 2005年10月04日 23:42
たしかに、日経にも環境対策に使途を振り向けるように社説が出てました。このような意見にも一理あるとは思います。
しかし、特定財源(自動車重量税は明確化していないが…)は特定の使途に用いるために徴収する税であり、時代が変わったならば廃止・新設する事が筋だと思われます。
場当たり的な対応ではなく、しっかりとした対応を行う事が重要ではないでしょうか?今後の税制改革が議論される中で、抜本的に見直す必要性がありますね。特に税金は国家の根幹であり、特定財源の他用途への流用は国民に対する背信行為です。
Posted by akira at 2005年10月05日 22:50
確かに、せっかく選挙で大勝したのですから抜本的な改革をやってもらいたいですね。

特定財源を廃止してしまい、車の販売台数が増えることで消費が活性化され、景気がよくなり税金も入ってくるというように財務、国交省ともにどちらも少し損(経団連には思うツボですが)くらいで納得してもらうのが一番なのかもしれません。
Posted by 正弘 at 2005年10月05日 23:07
mythicalness roomthily backwall pseudoscorpion subtreasury agrapha justiciar indeficiency
<a href= http://full-time.thefa.com/gen/Index.do?league=2861273 >Regional Alliance Sunday Football League</a>
http://www.honglitoys.com

道路特定財源の彼是
Posted by Clark Morton at 2007年12月16日 06:20
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック

道路特定財源改革は進むか
Excerpt:  10/3の朝日新聞によれば、民主党マニフェストの総合評価道路特定財源のぶんどり合戦が始まったそうだ。それは、法律よりも高い税率で集め続けて、ついにあまったからだそうだ。  道路建設抑制した結果..
Weblog: The GLPC
Tracked: 2005-10-05 12:55

In環境税Out道路特定財源
Excerpt: 環境税で3700億円の税収見込む・環境省が最終案 石油や石炭など化石燃料に含まれる炭素に対して一トン当たり2400円を課税し、年間3700億円の税収を見込む。ただ、原油高騰で小売価格が上昇しているガ..
Weblog: 佐藤秀の徒然\{?。?}/ワカリマシェン
Tracked: 2005-10-25 15:24

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。