2005年10月08日

日銀、量的緩和解除は来年4月か?A

昨日の続きです。

 さて、日銀は解除の手続きに関しては、量的緩和は段階的に縮小されることなく、一気にゼロ金利まで戻すとみなされます。つまり、量のターゲッティングから金利ターゲッティングへの一足飛びの復帰です。

 しかしそれでも、利上げのタイミングは早くとも2007年4〜6月期以降だと考えられます。つまり、名目GDPと実質GDPの伸び率の逆転状態が解消(デフレーターのプラス転換)し、脱デフレという点ではもはや誰も異論を唱えなくなる時期まで、利上げは先送りされるでしょう。

 この理由も明確で、そもそも利上げに踏み切るには差し迫ったインフレのリスクがあることが前提となります。2006年8月には消費者物価統計の組み換えによりコア・インフレ率はおそらく0.1〜0.2%ポイント程度押し下げられます。加えて、昨日の記事で挙げた携帯電話料金のサンプル替えや社会保険診療報酬の引き下げが見込まれることから、コア・インフレ率はさほど上昇しない、もしくは再びゼロ%未満に押し戻される可能性さえあります。しかも、コア・インフレ率はガソリン・灯油価格や電力・ガス料金の値上げにより相当ゲタを履いておりエネルギー類などの特殊要因を除いたコア・インフレ率のベースラインは精々前年比フラット程度にとどまる可能性が高いです。こうした中で敢えて利上げを急ぐ根拠は乏しくなります。

 仮に、不幸にして5年前と同様の失敗を繰り返した場合の帰結は、日銀法改正による独立性剥奪まで考えられ、そのリスクを重々承知しているが故に、日銀は今回は極めて慎重に行動すると思われます。

<参考文献>
Takehiro Sato"Positive Ground in Three Months"(参照2005-10-7)

<おまけ>日銀の審議委員

上に行くほどタカ派です。

審議委員    水野 温氏 (みずの あつし)
審議委員    福間 年勝 (ふくま としかつ)
日本銀行総裁  福井 俊彦 (ふくい としひこ)
審議委員    須田 美矢子 (すだ みやこ)
審議委員    春  英彦 (はる ひでひこ)
審議委員    西村 清彦 (にしむら きよひこ)
審議委員    中原  眞 (なかはら しん)
日本銀行副総裁 武藤 敏郎 (むとう としろう)
日本銀行副総裁 岩田 一政 (いわた かずまさ)




posted by 正弘 at 00:07| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | 経済・金融 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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