2005年09月21日

日本とドイツ、改革への期待の差株価に明確に。

 20日の東京株式市場で日経平均は大幅反発し、大引けは3連休前の16日に比べ189円89銭高の1万3148円57銭と、2001年6月11日以来約4年3カ月ぶりの高値で取引を終えました。東証1部では全体の8割近くに達する1282銘柄が上昇、また、初年度来高値を更新した銘柄は300を超えます。

 このところの堅調な相場の背景には、国内の景気回復に対する期待の高まりがあると思います。景気の踊り場脱却宣言や、年内のデフレ脱却宣言企業利益の労働所得への転換による消費者心理の改善設備投資の激増、4-6月期の実質GDP改定値が年率換算で前期比3.3%増への改訂などなど、このブログで紹介してきた中でも景気回復を示唆する指標はかなりの数にのぼります。しかし何と言っても、衆院選での自民党の3分の2議席を超える圧勝による構造改革進展の期待が大きいでしょう。

 対して選挙が終わったばかりのドイツ株式市場は、売り一色の様子です。欧州市場でもユーロが対ドルで1%以上下げて1ユーロ=1.21ドル後半で取引されています。保守系野党のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)の議席が思うように伸びず、市場が期待した「改革促進」が思うように進まないことが明らかになったからです。

 個別株で下げがきついのはエネルギー大手のRWEとエーオンで、下げ幅は2%におよびます。CDUは原発推進を掲げていたため、原発廃止政策が見直されるとの見方から電力会社のコスト低減に結びつくとして、大きく買われていました。しかし、与野党とも過半数に達しなかったため、原発廃止を掲げる連合90・緑の党が引き続き政権内に残る可能性が強くなり、売りが進みました。

 政治が経済に与える影響というのは大きいものですが、日本とドイツ、ほんの一週間の差で選挙が行われたこの二つの国で、これほど明暗が分かれたのは大変興味深い事だと思います。CDUは、日本の自民党のようにはいきませんでしたが、政権を取ったらドイツ経済を軌道に乗せる政策をとり、日本と良好な政治的・経済的関係を発展させていってもらいたいですね。

<参照>
東証大引け・反発――内需株買われ4年3カ月ぶり1万3100円台 (日経新聞)



posted by 正弘 at 02:02| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(1) | 経済・金融 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月20日

人民元先物、日系企業参入へ

 東京三菱銀行、三井住友銀行、ドイツ銀行、シティバンク、英HSBC、香港ハンセン銀行など日米欧合計6銀行は、中国で顧客企業を対象にした人民元の先物業務に参入します。人民元は、7月下旬の人民元2%切り上げに伴い、ドルに固定しているドルペッグ制から、ドル・ユーロ・円・香港ドル・ウォンなどと連動し、変動するバスケット制に切り替えました。外銀6銀行は、今回の認可で企業にリスクヘッジの手段を提供することが可能になります。制度上は先物の期間や元と交換する通貨の種類に制限はありませんが、当面はドルを対象に3ヶ月先までの取引を中心とする見通しです。

 これまで中国政府が人民元先物の提供を認可していたのは、国有商業銀行を中心とする中国の7行だったため、外資系企業は自分の国の銀行が中国に出した支店にしか口座を開けないことが多く、相場の変動リスクにさらされたまでした。

それにしても、こうやって人民元切り上げに対するリスク手段が整ってくると、改めて大幅切り上げが近づいているのではないかという期待が膨らんできます。日本では景気が上向いてきたばかりですし、影響をもろに受けないためにも日系企業はしっかりとリスクヘッジして欲しいですね。

<参照>
東京三菱銀など人民元先物業務に参入 (日経新聞)

HSBC、人民元の先物為替予約業務を展開 (人民日報)
posted by 正弘 at 21:16| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・金融 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

民主党の新ネクスト・キャビネット

 民主党は、「次の内閣」の主要な閣僚を内定しました。主な変更は以下の通り。

首相   岡田克也(52)→前原誠司(43)

官房長官 仙谷由人(59)→松本剛明(59)

特命相  原口一博(46)

外相   鳩山由紀夫(56)→浅尾慶一郎(41)

財務省  野田佳彦(48)→峰崎直樹(60)

厚生省  横路孝弘(64)→仙谷由人(59)

国交相  菅直人(58)→長妻昭(45)

(クリックするとプロフィールが出ます。)

 成る程、確かに中堅を多く起用し、「熟・壮・青」のバランスに目配りした布陣となっているようです。厚生省は旧社会党系の大物、横路氏をはずして、政策通と言われる前政調会長の仙谷由人氏を起用するなど、年金問題にも「多少」気を配っているように思われます。国交相に元日経BP記者の長妻昭しを起用するのも面白いところです。しかし、外相にイラク人道復興支援活動等及び武力攻撃事態等への対処に関する特別委員会委員の浅野慶一郎氏など、親米路線を改めて明確にしました。

 まあそこまでは納得できなくもないのですが、この財政再建に向けて将来にかかわる大事な時期に、財務相に自治労の峰崎直樹氏を持ってくるのは正直どうかと思います(前のネクスト経済財政・金融担当大臣と言うのもかなり問題な気がしますが)。いくら一橋大大学院の経済学研究科修士課程修了だからといっても…同じく一橋大卒の竹中平蔵氏に対抗しているんですか?民主党は政権を取ったとしても、本当に財政再建する気があるのかなんだか微妙な気がします。

<参照>
民主党."両院議員総会で、新役員、『次の内閣』メンバー決まる ".民主党ホームページ.(オンライン)、入手先http://www.dpj.or.jp/news/200509/20050920_01ryouin.html、(参照2005-9-20)
posted by 正弘 at 10:44| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(2) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

中国繊維業界のリスク

 最近、中国からの繊維輸出増が諸外国(特に米国)で問題となっています。

(9/2)米政府、中国製繊維2品目に追加セーフガード・協議決裂で(日経新聞)
http://www.nikkei.co.jp/china/industry/20050901d2m0102q01.html

 中国は今や、先進国が相殺関税やダンピング防止関税を適用しようとしている第一のターゲットになっています。WTOの繊維協定(ATC)が2004年12月31日で期限切れとなり、各国への割当制と特恵貿易関係がなくなりました。以来、中国からの繊維製品の輸出が激増しています。当然のことながら、これはATCがあった頃に繊維が重要な外貨獲得源だった国に大きなダメージを与えています。例えば2005年1から5月期、米国が中国から輸入した綿ズボン・ニットシャツ・下着は、前年同期比ベースでそれぞれ1609%・1532%・427%増加しました。対して、香港、台湾そして韓国から同製品の輸入額は、ニットシャツだけ45%増加しましたが、他の2品目については各々25%・57%減少しています。

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posted by 正弘 at 02:45| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・金融 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月19日

農水省備蓄飼料を放出。カトリーナの影響こんなところにも

 農林水産省は、10月から国内で備蓄している飼料用作物を取り崩すことを決定しました。

農水省:米国のハリケーン「カトリーナ」の影響に対処するための飼料穀物の備蓄の放出について
http://www.maff.go.jp/www/press/cont2/20050916press_2.html

 米国を襲った大型ハリケーン「カトリーナ」の影響で、米国からの飼料作物の輸入急減による飼料価格高騰が、食肉価格に転化されるのを避けるため。2005年9月5日から9日の調査では、国産牛肉の価格が最高値を更新しました。

同省:消費・安全局「食品価格予察パトロール業務の緊急調査」による全国平均小売価格(各週)
http://www.maff.go.jp/beef/beef_siryo/siryo01.pdf

 日本は飼料穀物の大半を米国からの輸入でまかなっていますが、その大部分はハリケーンの直撃を受けたニューオリンズ港から輸出されています。同港はハリケーン襲来後は事実上の操業停止状態で、再開の目処も立っていません。

 農水省によれば、措置の内容としては、
(1)飼料用とうもろこし、こうりゃんの備蓄放出
貸付方式により実施し、貸付限度数量を30万トンに拡大(通常は10万トン)して実施。
(2)飼料用大麦の備蓄放出
売却予定枠を10万トンとして、必要に応じて売渡し。
とのこと。また、「この他民間在庫として、配合飼料メーカー等が一定数量の在庫を確保しており、今回、この民間在庫についても活用を図る」としています。
posted by 正弘 at 19:23| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・金融 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

続・民主、前原代表へ。政調会長にNC防衛庁副長官。

 民主党の党幹部人事が出揃いました。しかし、いくらなんでもこれは路線変更しすぎではないでしょうか?民主党を信じて投票した有権者には失礼としか言いようがありません。マニフェストを考えると、外交面では、「平和で豊かな東アジア共同体を構築します」という文句はどこに行ったのやら、親米派ばかりが揃っていますし、メンバーを見渡す限りではあれだけ強調していた年金問題の「ね」の字も見当たりません。小泉首相並みに反対勢力(前原氏的には党内左派)を押さえ込んだ感じですが、こんなことでは失った信頼を取り戻すことはできないのではないかと思います。

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posted by 正弘 at 14:41| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(2) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

アフガニスタンの議会選

 一日遅れてしまいましたが、アフガニスタンは9月18日に2001年のタリバン政権崩壊以来2度目の選挙を行いました。今回実施するのは国会の下院(Wolesi Jirga 定数249議席)と各州議会(同計420議席)です。ドイツやニュージーランド、または日本自身の総選挙に押されてあまり取沙汰されていませんが、米国の外交問題評議会(CFR)から詳しいレポートが出ています。

Afghan Parliamentary Elections
http://www.cfr.org/publication/8867/afghan_parliamentary_elections.html

それにしても、最近本当に選挙が多いですね。

CFRのレポートの要旨を読む
posted by 正弘 at 03:57| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月18日

パソコン用液晶、三菱電機撤退へ

 三菱電機、日立製作所、東芝など国内液晶パネルメーカーは、パソコン用パネルの生産を縮小し、携帯用など、より小型パネルへのシフトしていくようです。特に三菱電機は三年後をメドにパソコン用から撤退する方針。台湾や韓国など外国メーカーとの競合により値下がりが激しいため、まだコスト競争力を保持している小型パネルに活路を求める戦略に切り替えるようです。

 確かに、最近電気店を見に行ってもSAMSUNGやLG電子、BENQ、acerなどの安価なディスプレイが目に付きます。画質も国内メーカーと比べてもそれほど遜色ない感じです。気がついたら19インチの大型のディスプレイが主流になっていて、そろそろBENQか何かの安い19インチに乗り換えようかと思っていたのも事実です。

 しかし、今のディスプレイを買いに行った時は三菱のものを買おうとしていた(結局型落ちで安くなっていたSONY製を買ってしまいましたが)くらいなので、無くなってしまうと思うとやっぱり寂しいものです。グローバリゼーションが進む現在、各国が自国が得意なものの生産に特化したほうが良いことは理論としてはわかるのですが、人情として国内メーカーには頑張ってもらいたかったですね。
posted by 正弘 at 21:36| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 企業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

民主、前原代表へ。自民、改憲に向け一歩前進か?

民主党の代表が前原氏に決定したようです。

前原氏ホームページ
http://www.maehara21.com/

 今回の代表戦は新聞では、ベテラン対若手、労組対脱労組の戦いとして位置づけられています。菅直人氏は民主党内の旧社会党系とのつながりが深く、今回の自民党の圧勝で特定の支持団体からの援助よりも(例えば特定郵便局OBで作られている「大樹」など)、無党派層などの支持を得たほうが勝つということがある程度明確になったからだと思われます。労組に依存していると印象が悪くなり、これからの選挙では勝てないのです。しかし、その部分に目を覆われて見えなくなりがちですが、今回の代表戦にはもう一つの隠れた選挙争点があります。それは、憲法改正をめぐる民主党内左派対右派の対立です。

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posted by 正弘 at 16:05| 東京 ☀| Comment(1) | TrackBack(3) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ドイツ総選挙、次期政権4つのシナリオ

 今日はドイツの総選挙です。全体的に保守化が進む世界の中で、EUの中心のひとつであるドイツ総選挙の結果が保守政党であるキリスト教民主同盟(CDU)中心の連立に代われば、これからの国際社会にとって大きな影響を与えるでしょう。日本での保守政党圧勝の一週間後に選挙が行われることは、興味深いことです。

 さて、今回の選挙の争点は保守系への政権交代なのですが、CDU単独過半数は不可能なのでどの政党と連立するかが重要になってきます。ドイツは伝統的に連立政権となりやすく、常に大政党と中小政党によって構成され、政府の政策に対する不釣合いなほど大きな影響力を中小政党に与えいます。1980年代前半に緑の党が台頭するまで、自由民主党(FDP)がキングメーカーの役割を果たしていました。

 今回の選挙では、議会における勢力均衡はいわゆる左翼党の誕生により新たな再編へと向かっています。世論調査によると、左翼党は投票総数の少なくとも10%を獲得すると推定されており、他の二つの小政党(FDPと緑の党)を追い抜く可能性があります。

 そのことを踏まえ、今回の選挙では次の4つのシナリオが考えられると思われます。まず、
@キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSUシンボル色は黒)とFDP(黄)の「黒・黄」連立政権
が考えられます。しかし、後半の与党の追い上げによりそれでは過半数に満たないとの憶測も強まっているため、
ACDU・CSUと与党社会民主党(SPD、赤)による「黒・赤」大連合
という案もあります。もっとも、SPDとCDUの政策の違いから「大連合は停滞を意味する」と否定的な意見も強そうです。
BSPDと緑の党、そして左翼党(赤)の連合である、「赤・赤・緑」連立政権
なら過半数の可能性もあります。この場合はシュレーダー首相が続投するでしょう。最後に、
C現在の与党とFDPが組む「信号(赤・黄・緑)」
も一応考えられます。

 連合の仕方は色々考えられますが、CDUによる政権交代はやはり今回の選挙の大きなテーマです。一週間前の日本の衆院選では、最後のほうは民主党が追い上げているという話になりましたが、結局自民党の圧勝で終わりました。ドイツの選挙でもそのようないわゆる「地滑り現象」が起きるでしょうか?
posted by 正弘 at 08:26| 東京 ☀| Comment(1) | TrackBack(1) | 国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月17日

OECD人民元より柔軟に

 経済協力開発機構(OECD)は16日、中国に関する初の経済審査報告書を発表しました。最近問題となっている中国での知的財産保護や、企業経営改革、銀行改革など重要なものが目白押しでしたが、やはり目を引いたのは為替制度、つまり人民元の改革についてでしょう。

 OECDは、米国の要請に応じて7月21日に人民元を2%切り上げ、ドルペッグ製から通貨バスケット制に移行したことについては、「正しい方向に進んでいる」との評価を下しましたが、「The report argues that a more flexible exchange rate for the Chinese currency would reduce price volatility and provide a more stable macroeconomic environment. 」(人民元のより柔軟な運用が価格を安定させ、マクロ経済学的に安定させる)と発表し、人民元のより一層の柔軟な運用を求めました。ジョンストンOECD事務総長は16日北京で開いた記者会見で、「報告書作りには中国も参加した」と述べ、内容は中国も納得しているものだと主張したようです。

 最近人民元問題では、胡錦濤国家主席の訪米時の米国側の要請や、国際通貨基金(IMF)も相場変動の柔軟性を高めるためにもう一段階の改革を求めるなど、中国側への圧力は高まりつつあります。ほぼ確実と見られる人民元の再切り上げですが、中国がいつ切り上げるのか、決断が迫られています。

<参照>
posted by 正弘 at 13:36| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・金融 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

消費者心理やや改善か?

 内閣府によると、平成17年8月の一般世帯の消費者態度指数は、前月差0.3ポイント上昇した48.4となりました。「雇用環境」、「耐久消費財の買い時判断」及び「収入の増え方」で前月差が上昇したことによるものであると内閣府は分析しています。ここ最近のデータで徐々に現われてきていますが、雇用環境や労働所得が上向いてきていることを改めて確認する内容となりました。

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posted by 正弘 at 07:19| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・金融 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月16日

亀井派から伊吹派へ

 郵政民営化に反対した亀井静香氏が辞任して以来空席になっていた旧亀井派会長に、伊吹文明氏(67)がなることがどうやら決定したようです。伊吹氏は旧大蔵省出身、京都1区からの出馬で今回で8選、国家公安委員長や労相などを歴任しています。

伊吹文明氏ホームページ
http://www.ibuki-bunmei.org/index.html

 旧亀井派が伊吹派になるのに伴い、派閥の正式名称であった「志帥会」の名称も変更するようです。しかし、衆院での同派の勢力は解散前の28人から16人へと激減しており、また今回無派閥で当選した新議員も小泉首相に囲われてしまった為人員増もできず、今後影響力低下は避けられなさそうです。

 そういえば、新聞の表記で二階グループが二階派になっていました。よく見ると今回の選挙で衆院の議席を8議席と倍増させています。元々の人数が少ないためあまり話しのタネにはなりませんが、微妙に頑張っているみたいですね…
posted by 正弘 at 20:14| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ソニー、金融事業売却へ

 ソニーは、全額出資子会社でソニー銀行、ソニー生命保険、ソニー損害保険など金融事業を統括する「ソニーファイナンシャルホールディングス(SFH)」を段階的に売却する事を決定した様です。多角化で膨らんだ資産を大幅に整理し、本業のエレクトロニクス部門再建を最優先するため。インターネット専業銀行のソニー銀行は2001年の開業以来赤字続きで、設立当時から知恵袋的存在だったJPモルガンも数日前にソニー銀株をすべて手放す決定をしました。ソニー損保も赤字が続いており、ソニー生命で何とか持っているというような状態だったようです。

 本業のエレクトロニクス部門で不振が続いているため売却益で立て直すとのことですが、果たして成功するでしょうか?7月に発表された「企業ブランド知覚指数(PQ)」調査(日経リサーチ調べ)では2年連続首位だったソニーが4位に落ちるなど、ソニー神話は揺らいでいます。「信用を重んじる金融事業を手放すという判断は神話崩壊を加速させかねない衝撃力を持つ」など厳しい意見もあり、前途は多難なようです。

 金融事業売却以外にも、インターネット接続サービス「So-net」を手がける子会社ソニーコミュニケーションネットワークや、ソニーが12・5%出資するスカイパーフェクト・コミュニケーションズの株式持分も、完全売却もしくは出資比率を大きく引き下げる方針。ブラウン管テレビは当面販売を続けるものの、数年で供給を停止し薄型テレビに専念するようです。この他高級AV家電ブランド「QUALIA」の廃止や、「AIBO」「QURIO」などロボット事業の大幅な縮小も検討中とのこと。今まで知っているソニーがソニーでなくなってしまうようで寂しい気もしますが、経営改善のために頑張って欲しいですね。

<参考文献>
posted by 正弘 at 12:36| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | 企業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

覇権国家の条件

 ソ連が崩壊し、米国の単独世界覇権といわれる時代になって、もう十数年になろうとしています。その米国も国力を徐々に落とし、これからは多極化の時代だと言う声も聞かれます。しかし、米国共和党政権の軍事、経済、外交戦略などの優秀さを見ている限りでは、どうやらまだしばらくは米国の一極優位体制が続くのではないかというのが私の感想です。では、覇権国家の国際戦略とはどういうものなのでしょうか?米国と、古代中国の『管子』との比較で考え直してみようと思います。

覇権国家の国際戦略として、管子は以下の八つを挙げています。
@財蓋天下(金融資本による世界支配)
A工蓋天下(産業資本による世界支配)
B器蓋天下(輸出製品の国際市場制覇による世界支配)
C士蓋天下(国際的な指導者になりうる人材の輩出)
D教蓋天下(世界中で指導的役割をする思想理念の侵略的影響)
E習蓋天下(世界中で指導的役割をする価値観や文化の侵略的影響力)
F遍知天下(世界のあらゆる情報の発信源としての支配的影響力)
G明於機数(世界情勢を動かす機敏なリーダーシップ)

 どうでしょうか?今の米国のやっていること驚くほど似ていると思います。@、Aなどはもちろんのことですが、DやEなどは、米国の自由主義や民主主義の一見「押し付け」にも見える態度は、実は明確な国際戦略の一環であったことが良くわかります。その他にも覇権国家とはこうあるものなのかというものが、この8つの中に集約されています。日本もこれから国際社会である程度のリーダーシップを発揮していくならば、見習えるところは見習わないといけませんね。

<参考文献>
posted by 正弘 at 03:32| 東京 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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